一時的な気持ちよさと原因を取り除くことは全く違います
1.肩こり治療に対する誤解
肩こりと言えば、鍼灸、整体、マッサージといったイメージをもたれる方は多いと思います。
やわらぎ治療室でも多くの方が訴えて来院されます。
これほど我々の業界と関係しながら案外その治療には経験が必要で、
誤解されることが多い症状だと思います。
そうなるのはなぜかと言えば、原因が実に多様なのに、ひとまとめにしてしまいがちなことにあると思います。
たとえば左右どちらかの肩だけがこっている人はたくさんいます。その方たちにお話をうかがうと、
「自分は右利きで右手をよく使うから右肩がこるんです」とおっしゃる方は多いです。
その一方
「自分は右利きで左手をあまり使わないから左肩がこるんです」とおっしゃる方もたくさんいます。
また、マッサージ店などでそのような説明を受けた話をお聞きすることもあります。
右利きのほうが人口的には圧倒的に多いですが、これまで診た限り、どちらの肩がこりやすい、ということも無く五分五分くらいだと思います。左利きの方に関しても同様に片寄りが無いと感じています。
これでおわかりかと思いますが、酷使しているような例外を除いてほとんどの場合単純に使ったから、とか使っていないから、ということは理由ではないと考えています。
肩を使ったあと症状が出ればそれが原因だ、と思うのも無理はありません。しかし、それはほとんどの場合きっかけにすぎません。
そう考える理由は、
「では、同じように手を使うと全員肩こりになるのでしょうか?」
という疑問があるからであり、身体の状態を診ると、たいてい肩だけが原因ではないからです。 ほとんどの場合は、すぐ想像できることが本当の理由ではないと思います。
肩こりと言うとあまり深刻には考えないのが普通ですし、実際深刻な状態に直結することは少ないのですが、あまりにも肩こりがひどくて頸椎の外側を削って圧迫を減らす手術をする人や、胸郭出口症候群で、腕がしびれてくるような方もいます。
首、肩の凝りは頭痛、にもつながりやすいですし、解消すると、生活の質が上がります。
2.肩こりの本当の原因
肩こりの原因と思われるものには、不安定な姿勢(猫背など)、骨格のゆがみ(左右肩の高さが非対称など)、冷え、のぼせ、血液の汚れ、末梢血管血液の減少、精神面(鬱、不眠など)、ホルモンのアンバランス(更年期障害、甲状腺機能障害など)、職業的肩の負担(美容師、理髪師など)、同じ姿勢を維持することによる負担、消化器の負担過多、心臓の負担過多など様々です。 当然ながらこれらを同じような治療で、同じツボを使って治すことはできません。
肩こりの患者さんによくあるケースで、肩こりのつらい場所さえ押せば、鍼灸をさせば一番効果的な治療法、と思っていらっしゃる方がいますが、ホルモン、血液などが関係していて、それで良くなるでしょうか?肩を刺激するとホルモン、血液の問題も解消するでしょうか?
実際身近な人やマッサージ店などで肩をもんでもらった経験のある人は多いと思いますが、どうでしたか?楽になりましたか?
私がお聞きしたところでは、その時は良いがすぐ元通りになる。という話が多いですね。
3.肩こり症状への鍼灸・無痛整体治療の実際
ほとんどの場合、複合的な原因が考えられ、肩だけでなく全身のなんらかのアンバランスを考えて治療する必要があると思います。 特に鍼灸治療にはそうした効果があります。
やわらぎ治療室で無痛整体・鍼灸治療を受けた患者さんの多くが肩だけでなく目もスッキリした。とか頭もスッキリした。とかのぼせが解消した。など、他にも良い変化を伝えていただくことが多くあります。
本当の意味で体調回復するというのはこういうことだと考えています。
肩だけを刺激してもそういった効果はあまり無いと思います。
あなたの全身を診てバランスの良い身体を取り戻せるようにするのが東洋医学です。表面的な気持ちよさではなく、内側からの根本的な治療をおすすめします。そうした治療をお求めの方、ぜひ、やわらぎ治療室の無痛整体・鍼灸治療をお試しください。
全身の歪みを整えるよう無痛整体を行ない、その後鍼灸治療を行います。全身調整を基本としていますので腕、脚、腹部、腰部などに施術を行ないます。肩自体にはあまり施術していません。
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