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この記事の目次
- 1.寝違え患者さんのタイぷ
- 2.寝違えを繰り返す場合
- 3.治療方針
1.寝違え患者さんのタイぷ
やわらぎ治療室では寝違えの患者さんを治療することは多いです。
そして、簡単に治ってしまうことが多いものです。やわらぎ治療室では無痛整体を行ってから鍼灸治療や経絡マッサージを行いますが、無痛整体の時点で症状が消えてしまっていることもあります。治療開始からさほど経っていないのに治ってしまい驚かれる方もいます。
しかし、残念ながら簡単には治らないケースもあります。
そしてこちらのほうがお話のメインなのですけれど、一見簡単そうに思える寝違えがなぜ時間がかかるのか?と疑問に思う方も多いのではないでしょうか?
結論から言うならば、「寝違えは単にきっかけにすぎない」と言うことです。
体調不良が積み重なり、たまたまそれが寝違えとして現れたということです。
2.寝違えを繰り返す場合
水を80%入れたコップがあったとします。そこにコインを1枚ずつ入れます。すると徐々に水面が上昇し、コップのふちまで到達します。それでもコインを入れ続けると、そこですぐにはこぼれず、水はコップの高さ以上に膨れます。すぐにはこぼれません。この作用を表面張力と言います。
しかし、さらにコインを入れ続けると水が一気にコップの下にこぼれだします。
治るまでに時間がかかるのはこのケースです。
つまり、寝相の悪さは最後に入れた1枚のコインに過ぎず、重要なのはそれまでに入れたコインです。普段の生活によって徐々に体調不良の元を積み重ね、その間は表面張力で水がこぼれるのを防いだように、なんとか身体が保っていてくれるために自覚症状は無く、安心していたけれど、身体がもちこたえられずに、ある時朝起きてみたら首が回らなくて驚く、ということです。
今日は寝相が悪かった、そう思うかもしれませんが、体調がよければ、寝違えを起こさなかったかもしれません、寝違えを起こしてもすぐ治るかもしれません。
3.治療方針
こういう場合は、これまでに積み重ねた体調不良の元を取り除いていかなければなりません。
コップで言うなら、それまでに入れたコインをすべて1枚1枚取り出していく作業が必要になります。
たいていは関節の滑りが悪くなるような水分循環の悪化だったり、筋肉を栄養するための血行不良だったり、瘀血が原因していたりします。そうするともちろん首だけの問題ではなく、全身の治療が必要になります。
単に寝相が悪かっただけなのに、と思っていても上記のような場合があり、そのときは身体不調のサインであって、身体全体を健康にしないとそのサイン(症状)が消えないことになります。特に繰り返す場合は注意が必要です。
鍼灸、無痛整体治療はそうした日ごろ積み重ねた体調不良の元を取り除く効果があります。
身体の奥に貯まっている不健康の元を鍼灸で引っ張り出すようなイメージです。
気になる方はお試しください。