1.突発性難聴・耳鳴り・めまいの概要
突発性難聴は、通常片方の耳が突然聞こえなくなる病気で耳鳴り、耳詰まりが伴うことが多いものです。また、めまいを併発していることもあります。全国で治療を受ける人は年間2万4000人(推定)。軽度で治る人もいるが、有効な治療法などは確立されていないと言われています。
これまで来院した患者さんのお話を聞いたところでは、医師からはストレスが原因であろうと言われるケースが多いようです。他には加齢と疲労ですね。
当治療室で診た患者さんの中には突発的な発熱と同時に聴覚障害を発症した方もいました。
2..やわらぎ治療室の突発性難聴・耳鳴り・めまいに対する考え
これは東洋医学の面からみると、おもに体液循環の障害が原因と考えられます。耳の中には、蝸牛管と呼ばれる文字通りカタツムリ状の器官があり、これは体液で満たされていて、この中に有毛細胞という毛状の部分が音の振動を受け取ることによって人は音を聴いています。したがってこの蝸牛管の中にある体液の質はたいへん重要です。東洋医学では身体をひとつの有機体としてみますので、体液に問題があれば、当然蝸牛管の中の体液にも影響が出ると考えられます。また、蝸牛管のそばにある三半規管はほぼ同じような構造でこちらは、回転、加速度、平衡感覚を感じる場所になっています。したがって同じような原因によってめまいが起きると考えられます。
東洋医学では「腎は耳に開竅(かいきょう)する」と言われ、耳の障害は腎との関連が強いことが多いと考えられています。また、熱邪が耳に常駐すると、障害を起こしたりする場合があります
腎は水分代謝と関りがありますので、重要な臓腑になります。
これまでに診た患者さんですと、汗が出にくい、むくみが出る、腎炎など腎臓の病気を経験している、血圧の不安定、尿が出にくいなど体液循環不良が推測できるケースが多くあります。
ほかに体内に起きた炎症が引き起こしていると思えるケースもあります。
3.突発性難聴に対する鍼灸治療方針
また、頸部にコリや歪みがあると当然そこから先つまり頭部への血流、体液循環が悪化するであろうことは想像できると思います。頭部への悪影響を取り除くことが耳への悪影響を取り除くことになります。
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、それは土台である腰部の歪みなども影響を及ぼします。つまり、腰、頸部などの歪み、コリなどを全体的に元に戻すことも耳の治療に重要なことです。
腎機能の改善、その他水分循環に悪影響がありそうなら、それを対策します。
当治療院ではそうした全体的な体調改善を行うよう施術しています。
難聴と耳詰まり、耳鳴り、めまいが併発していることが多く、
めまい、耳詰まりが解消し、その後徐々に耳鳴り、聴力回復、となることが多いです。
治療は身体の歪みを戻す整体と頭部への鍼、全身調整の鍼ですが、おもに全身調整のための鍼に時間をかけており、ほぼ腕、脚、腰部、腹部などに施術することが多いです。頭部に鍼をしても耳自体へは鍼をしません。
なお、治療を受けるだけで改善する場合もあるのですが、しっかり効果を出すためには食事の改善が有効だと考えています。。
をお読みいただき、ご検討ください。
4.突発性難聴に関連する症状と情報
発症のきっかけは耳がつまったような感じがする、耳の中でガサガサ音がする、めまい、耳鳴りがするなどです。腰痛、むくみ、下半身のみ冷える、不眠。などと、耳鳴り、突発性難聴やめまいを併発することがあります。そうした場合、鍼治療によって体液循環改善することにより、症状改善が期待できますので、気になる方は一度いらしてみて下さい。
、同様な考え方で聴覚過敏の方なども治療効果が出ています。聴覚過敏の方もご検討ください。
長年の体調不調の結果として発症が起きている場合が多いと考えています。そのため、食事療法の実践が必要な場合が多いです。
なお突発性難聴、耳鳴りなどは時間経過とともに症状が固定しやすいです。時間との戦いという側面がありますので、短期集中で治療がお勧めです。ただし、長期間経ってしまった方で改善した例もあります。