茨城県水戸市大工町 やわらぎ治療室 食事を考え直してみましょう(薬膳=東洋医学的栄養学)

食べ物は身を養うに、益あるものを選べ
貝原益軒 江戸時代の儒学者
「たいていの人は、剣によるよりも、飲みすぎ、食いすぎによって殺される。」
ウイリアム・オスラー(カナダ人医師、医学教育の基礎を築く)

 薬膳というとみなさんはどんなイメージを持たれるでしょうか?「食事に生薬を混ぜたもの」とか「気休め的なもの」といったイメージを持たれる方は多いようです。まず、内容ですが、生薬を使う場合もありますが、それは決して本質的なことではありません。重要なのは、「身体に合ったものを食べる」ということです。東洋医学的に診て、不足になっている気を補うようにするのが基本です。生薬は入っても入らなくても良いのです。したがって高価な食材は必要ありません。常に我々は何かしら食べなければいけないのでその食べるものを変えるだけでしたら特に出費は要りません。

次に基本的な考え方です。薬膳と似たものに現代医学の栄養学があります。薬膳は東洋医学的な栄養学と言えるでしょう。しかし、大きく一つ異なることがあります。それは、"患者さんの体質に合わせたものを摂取する"ということです。それが無ければ、似て非なるものになります。ここは必ず誤解される部分なのですが、「体質に合わせる」のであって「症状に合わせる」のではありません。同じ症状でまったく異なる体質の人はいくらでもいます。したがって「私は○○を食べて体調が良くなった、あなたは私と同じ症状なのだから同じ物を食べるといいよ」というのはまちがいになります。
我々人間、ひいてすべての動物は食物を摂取し、その食物を筋肉、骨、皮膚その他ありとあらゆる身体の要素に変え、自分のエネルギーに変えて生きています。 身体とエネルギーの基になっているその食物は、それぞれ性質が異なります。食物から得られる気の性質が食物によって全く異なります。 そして人それぞれの身体も不足している「気」、過剰な「気」の性質が異なります。 そこで、食物をあなたの身体に合ったものにすると、あなたの身体の性質がバランスのとれた状態に変わります。つまり、あなたの身体に不足している気を、その気を多く含んだ食物を食べることによってその気を補えばそれが薬となるわけです。 よく「○○は血行を良くする」とか「○○は冷え性の人におすすめ」、「私は野菜を食べているからヘルシーです」といった話を見聞きしますが、それほど単純ではありません。様々なバランスが取れて初めて効力を発揮します。 そしてこのバランスは日々変化します。あなたの身体に合うもの、あなたの身体に合わないもの、は徐々に変化するため同じものを避け続け、同じものを食べ続ければ良いわけでもなく、タイミングよく替えなければなりません。

また、よく誤解されている「○○は健康に良い」という発想は間違いです。 これは現代医学的にもいくつか同じようにある人にとっては摂らないほうが良い物が知られています。 代表的なものが甲状腺機能障害の人のコンブです。やわらぎ治療室に来られた患者さんの中にも医師からコンブを食べないよう指示された方が複数います。 健康的な食品として有名なコンブが、ある人にとっては毒になる食品だ、ということです。これは東洋医学的に診るとコンブと同じタイプの気が過剰に患者さんに蓄積しており、さらにコンブを食べることによってその状況を増幅し、悪化してしまう、ということです。
現代医学的にはごく一部の人、ごく一部の食品にある話ですが、こういったことは東洋医学的に見ると、すべての食品、すべての人にあります。 昔から中国では食事指導する人のことを食医と呼び、重要なことと考えてきました。

身体に合わない食事で特に不幸なケースは健康のために積極的に我慢しながら飲食していたものが実は身体に合わず、不健康のもとになっていたというケースです。これは珍しいことではなくごく普通にたくさんあることだと思います。
一例を挙げるならセンナ茶です。便秘やダイエットに対する効果を期待して飲んでいる方が多いようですが、中国では劇薬として知られ、注意して慎重に使わなければいけないものとされているようです(参考:「漢方ー日本人の誤解を解く」劉 大器 著 講談社刊) ネット検索してみると下痢が止まらなくなってしまった人などが見つかりました。センナ茶が悪い、のではなく体質に合わないとこのようなことが起きるということです。

同様に「いろんな物を平均的に食べるのが健康的」というのも間違いです。 アンバランスな状態の人がバランスの良い食事をしてもそのアンバランスが維持されるだけです。 また、薬膳を行うと、その人の体調が変化し、これまで合わなかった食べ物が合うようになり、他のものに変わったり、必要な食べ物が変わったりします。それを見極めて変えていくことも重要です。

一例として「血」を増やしたい、という状況を考えてみましょう。よく言われるのはレバーを食べることですね。つまり血の元になるものを摂取すればそれで血が増えるのじゃないかと思いがちです。それが有効な場合もありますが、そうでない場合もあります。
なぜならば、血を作るためには、

  1. 食べ物を消化し、
  2. 消化したものを吸収し
  3. 吸収したものを血に変え
  4. 生成した血をきちんと貯蓄する
  5. 貯蓄した血を必要な場所に運搬する
という5つの機能が高められて初めて血が増えることになります。しかしそれらすべてをレバーだけで補うことはできません。それら5つがバランス良く高められるよう考えなければなりません。言うまでもなくほうれん草でも、鉄分を摂ることも同じです。

この「身体に合うもの」を選ぶのが意外と難しいです。人それぞれ不足しているものが異なります。表面的な症状だけでは、それはわかりません。それは東洋医学がわかって初めて判断できるものです。 鍼や整体をしていてもうひとつ効果の出なかった方が食事を気にするようになってからグンと良くなったケースがたくさんあります。気になる方はご相談ください。アドヴァイスさせていただいています。特に重い症状の方、長期間症状がある方にはお勧めします。

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